今回見たのはこちらの映画!
てっきりライアーゲームみたいな、フィクション頭脳ゲームの話とかかと思っていました。実際にあった衝撃のストーリーだったのであらすじ(背景)と感想を紹介します!
あらすじ
舞台は第二次世界大戦。連合軍側(イギリス)はナチスドイツとの戦争に勝つため、ナチスで使われているエニグマ(暗号機)の解読をしようとします。そこでイギリス人の天才数学者、アラン・チューリングをコードブレーカーとして雇う。10人がかりで取り組んでも確率的に解くのに2千万年はかかる暗号をアランは解くことができるのか・・・!?
そして、国がアランを戦後も50年間隠していた理由とは?
数々の賞を受賞している非常に高い評価の高い映画です!
まとめ・感想(ネタバレ)
アランのエニグマの解読は見事で感心しました。しかしそれよりこの映画をより魅力的にしてるのが、国が彼を隠しておいた歴史的事実じゃないでしょうか。
誰もが気になったであろう点についてをいくつかあげていこうと思います。
エニグマの解読を隠しておかないといけなかった理由とは?
ついにエニグマを解読し、大きな貢献をしたアラン。しかし、戦争が終わった後もエニグマについては一切口外してはならないと義務付けられました。次の戦争が万が一起こったときに「エニグマを解読した」という事実を知られていては困るからです。
しかし誰に知られずとも、戦争を2年も早く終わらせ多くの命を救ったアランはヒーローであるはず。なのにそうはさせなかった環境が当時のイギリスにはありました。
アランはゲイだったからです。
この事実から、アランは「誰も知らないヒーロー」でもなく「犯罪者」になりさがってしまうのです。
当時のホモセクシャルの立場とは?
当時のホモセクシャルの人は仕事を奪われたり社会から消される立場にありました。当時の法で4万9000人の方が有罪となり、アランは例外として薬(ホルモン抑制剤)を飲むことで仕事を続けることを認められました。
アランは、「犯罪者」というレッテルを貼られたまま一生を終えます。41歳という若さでの彼の死には、いろいろなとらえ方があるみたいです。
彼の死は本当に自殺だったのか?
映画では自殺で生涯を終えたと紹介されていましたが、調べていると「政府に殺された」という説がたくさんでてきます。
彼が飲まされていた薬に原因があったのは明らかで、自殺でもアクシデントでもなく、操作された死であったと思われているようです。
英語ですが参考はこちら
(自殺だったという説は間違ってる可能性が高い、という記事です。)
アラン役を演じたベネディクト・カンバーバッチの言葉。
「アラン・チューリングは、すべての人間がそうであるように、与えられて当然の愛を求めたがためだけに、彼を犯罪者呼ばわりした社会によって、訴追されたばかりか、ほぼ間違いなく人生を早く終えるよう促された。60年後、同じ政府が彼を恩赦する、「赦す」といった。これは嘆かわしいと私は思う。なぜなら、赦しを可能にしたのはチューリングではなく政府の行為であり、他の4万9000人の訴追された男性たちも同じ処遇を受けて当然だからだ」
彼は絶対に政府の陰謀があったはずと 信じているようですね。
「ゆるす」という言葉にも怒りを隠せずにいます。
ジョーンという女性のすごさ
もしかしたらアランより頭のよかったジョーン。アランは彼女に恋愛感情がないのに結婚しました。エニグマを解読するために利用したのです。
それを打ち明けられた彼女の反応がすごいと思いました。形だけの夫婦。そういう関係でもいいと言えるのは相当の覚悟です!私だったらブチギレしてると思います。笑
アランが「君に興味をもったことさえない」といい彼女を突き放したときにジョーンはやっと彼を殴りましたが・・・。
ジョーンが再婚した後も、友情が残っていたようで素敵な信頼関係だなと思いました。
現実と映画の人物像の差は?
映画の中では素敵な関係を持ったふたりでしたが、実際もそうだったのでしょうか?
ウィキペディア情報ですが、結婚した経緯も離婚した経緯も同じで、ふたりは親友と言える仲だったようです。
現実ではジョーンは彼がホモセクシャルだと打ち明けられたとき、心当たりがあったのかあまり驚かなかったそう。振り返って見ると映画でも驚いてはいなかったような。「それでもいい」という反論を前もって用意していたような会話でした。
そして、アランが死ぬまで親しい仲であり、ジョーンは彼を気にかけたそう。これも映画でちゃんと描けていたと思います。
全体的に、人物像はマッチしているのでは?
映画が現実からかけ離れていることを知ると少しがっかりしてしまうのでホッとしました( ・∇・)
まとめ
エニグマの解読によって彼が救った命は1400万人にのぼると推測されています。いま生きてる多くのイギリス人は、アランがいなかったら存在してなかったと思うと怖いです。
とても良い映画でしたので是非みてみてください。
以上!