「ビューティフル・マインド」のあらすじ・感想と、ジョン・ナッシュのスピーチについて

 

 

 

 ノーベル賞を受賞したジョン・ナッシュの人生に基づく実話で、名作。

 

あらすじ 

 

ジョンは数学の天才で、目にするもの全てを方程式に書き換える。大学の授業でさえも「低レベルすぎて頭を悪くなる」と思っていて、周りにも変人扱いされる。

彼は就職し、結婚もする。ある日、活躍する彼の数学の才能を知り得た謎の男が軍隊を助けるべく暗号コードを解いてほしいと頼みにくる。

ジョンは見事に暗号を次々に解いてゆくが、大きな組織に命を狙われる立場になってしまう。

謎の男に「こうなるとは聞いていない」と口論になった末、ジョンは精神状態がいかしいと診断され、病院に強制的に入れられることになってしまう。

 

彼は果たして口封じのために病院という「組織」に送られたのか…!?

それとも精神科医の言うように、彼は幻覚を追っているのか…!?

 

 

 

これ以下はネタバレになるので気をつけて!

 

 

 

 

 

 

感想

結論から言うとジョン・ナッシュ統合失調症という、幻覚が見える病気でした。謎の男も、軍隊も、暗号コードも、大学時代の親友までもが自分で作り上げてたものだった。

 

印象に残ってるのが、精神科医が妻に言ったこと。

 

「人が消えたり亡くなったりするのも悲しいけど、大切な人が最初から存在していなかったと気づいたらどれだけ悲しいことだろう。」

 

なかなか想像しにくい状況だけど、かなりショックなんだろうなぁ。

彼は薬を飲むのを拒んだりもしたので、まだどっかで妄想ではないんだと思ってたのだろう。映画を観てる方も、「まだ分かんないぞ」ってゆードキドキがあった。

 

そんなジョンが幻覚だと認めることができた理由が、親友の姪っ子。何年も前から知っているはずの少女が、まったく年をとってないことに彼は気づく。

そこからジョンは自分の病気と真剣に向き合ってくことが初めてできるようになったんだ。

 

彼がノーベル賞をとる頃には、幻覚はまだ見えるものの、「統合失調症」という病気を乗り越えていた。

 

1番感動したシーンはやっぱりノーベル経済学賞受賞のとこで、思わず涙がでた。

 

 

彼がスピーチで言ったことをを翻訳してみた。(映画引用)

 

 

"I've always believed in numbers and the equations and logics that lead to reason."

 私はいつでも数字と方程式と論理が解を生み出すのだと信じてきた。

 

"But after a lifetime of such a pursuit, I ask: what truly is logic?"

しかし一生をかけて研究した末、私はこう問う。真実の論理とはなんだ?と。

 

"Who decides reason?"

誰が解を決める?と。

 

"My quest has taken me through the physical, the metaphysical, the delusional and back."

この追求は私の身体、哲学、理性の全てを働かせた。

 

"And I have made the most important discovery of my career."

そして私のキャリア上、最大の発見をした。

 

"The most important discovery of my life."

私の人生で最大の発見だ。

 

"It is only in the mysterious equations of love that any logic or reasons can be found."

謎の多い愛の方程式にこそ、本当の解があるのだ、と。

 

"I'm only here tonight because of you."

私が今夜ここにいるのはあなたのおかげだ。

 

"You are the reason I am"

あなたが、私が存在する理由だ。

 

"You are all my reasons."

あなたが、私の解だ。

 

 

 

「あなた」とは、妻のこと。 

これを書いてて、スピーチの動画調べたりしてたらまた涙が溢れてきた。。

なんかもう、なんかもう・・・

こんなに賢い学者が、一生かけて見つけた大発見が「愛」だったなんて、やばいよ!!!!

 

悲しいことに、

ジョン・ナッシュと妻のアリシアは、2015年に亡くなった。交通事故で、夫婦一緒だったそうだ。運命というか、最期まで2人一緒だったのが出来すぎてると思えるくらい。

  

映画そのものとしても面白いし、「ジョン・ナッシュ」という人生を学ぶ良い機会だった。

彼の大発見であった愛を探そう、愛を。(切実)